Jul
23rd
Wed
23rd
あらゆる理論の前にあった無垢-芸術が自己を正当化する必要を知らなかったころのあの無垢、芸術作品が何をひとに対してなすかを知っていた(あるいは知っているつもりだった)ので、それが何を言っているかを問うまでもなかった頃のあの無垢-を取り戻すことは、もはや誰にもできない。(…)すなわち、芸術作品を解釈しようとしてこれに近づく習癖があるからこそ、作品の内容などというものが存在するという幻想が保たれるのだ。(…)本物の芸術はわれわれの神経を不安にする力をもっている。だから、芸術作品をその内容に切りつめた上で、それを解釈することによって、人は芸術を飼い馴らす。解釈は芸術を手におえるもの、気安いものにする。
— スーザン・ソンタグ『反解釈』